色な科白 十の御題。(完題)


空は蒼いと思い込んでいた時期があった。

シーツの上の白が、ゆっくりと染まる。

黄色い声を上げても、甘い声に聞こえる。

濡れた赤色を舐めると、美味しかった。***

紫色に染まる唇は、冷たくて心地良い。

茶色の服は、木の葉で作られた?

宇宙人の血の色は緑だなんて、誰が決めた。

肌色は安心するが、君の肌は安心するだろうか。

藍色、言い換えれば愛色だなんて、なんて下らない言葉。

目を閉じた色は暗闇。だが、決して黒では有り得ない。




モドル