ごらんよ、クリストファー、世界が崩壊していくよ。君はいつの間にかとても大きくなってしまったね。二人で あくびをかみ殺しながら見た月も、君の夜更かしが普通になってしまったら、少しも綺麗でなくなってしまった 。グミの木がたわわに実るようになって、今年はもう収穫できるよ。ずっと二人でいてもお菓子に困らないよう に植えた木の筈だったのに、君はもうすぐこの住み家に来ないようになるだろう。食べる人がいないグミは一人 でに熟して腐り落ちて僕の住み家の扉の前にいやな匂いを振りまくことになるだろう。一人で食べる蜂蜜はちっ とも甘くない。君がいなくなっても僕は一人で生きていけるように、傷薬を沢山作るね、蜂に刺されても一人で 薬を塗れるよ。毎朝一人で起きて、君の来ない日が普通の日になるのをじっと待つよ。君は大きくなったね。こ れから大人になるね。ああ、クリストファー・ロビン、僕の一番の親友。